学校ってどうして変なの?大学職員の日記

学校の文化や制度が変だと、よく言われています。なぜ変なのか、学校の中から考えてみます!

職域接種が始まります。教職員のリスクヘッジが皆無!

こんにちは。ダーツーです。

 

私が勤める大学でも学生・教職員対象に職域接種が始まります。

6月からやるよーみたいな案内はあったのですが、

いざ詳細が来てみてびっくり。

 

教職員へのリスクヘッジが皆無だったのです!w

医学系の学部を持っていない関係で、打ち手を外部委託しています。

そのため、接種日は全て土日祝となりました。

 

学生に対しては接種当日および翌日に副反応(発熱、倦怠感など)があった場合には公欠とする旨の通知が出ました。

学生は人数も多いので候補日は5日間あり、その中から選びます。

前期のテストが終わった日程もあるので、学生への影響はほとんどないと思います。

 

一方、教職員は。

候補日の初日限定で案内が出ました!

全教職員が同じ日に接種するように!という案内ですw

 

これ、ちょっとまずいですよね?

もちろん、教職員が接種に伴う副反応が出た場合は、休みにはなりません!

有給取得推奨さえありません!

※元々学校という組織の特性から、年間を通じて「有給休暇取得期間」というものが定められています。

 夏休み、冬休み、春休み、いわゆる学生がいない時期に休んで、学生がいる期間は休まないようにしましょう。というものですね。

 

従って、学園のメッセージとしては、「ワクチン摂取して副反応が出ても出勤しろ!」ということになります(私はそう解釈しています)。

 

さらに、全員が同じ日に接種するわけですので、場合によっては同じ部署で何人も副反応が出る可能性があります。

部署によっては2人とか3人しかいない部署もあるわけです。

 

そういったリスクヘッジが一切ない、接種計画。。。

笑っちゃいましたw

 

教職員の接種日は土曜日なので、翌日曜は基本お休み!という考えなのかもしれませんが、

翌日曜に既に多くのイベントが企画されています。

私の知る限り50人以上は出勤します。

これは常勤教職員の1割相当です。

 

当然、部長職横断的な会議の中で、質問が出たようでした。

Q「既に日曜にイベントがあるから、接種日を柔軟に変更したい」

A「部署内で調整してもらって構わない」

Q「そうであれば、全学的にその旨を発信してほしい」

A「混乱を招くから全学発信はしない。各部署内で質問があったらそのように回答してほしい」

というやりとりがあったそうですw

 

色々疑問ですよねw

短い期間で準備しているのはわかりますが、

「教職員は全員○月○日に接種してね。(何らかの事情で難しい場合は他の日でもいいけど、それは言わないよ)」

っておかしくないでしょうかw

 

準備段階からもっとスムーズに出来たはずです。

 

ダーツーはこれを聞いて仕事にもプライベートにも支障をきたさない日に予約しました。

 

寄付という名の減給

こんにちは。ダーツーです。

 

学校って、10年おきに周年を迎えます。

創立○○周年ってやつですね。

 

それに合わせて色々やっています。

例えば新校舎の建設、グラウンドの改修、植樹etc。

 

まあお祝い事だから別にいいんですが、実はその裏でほとんどの学校が行っている信じがたい事があります。

 

それは「寄付の募集」です。

 

言葉だけ聞くとキレイだし、お祝い事だから普通のことなんですが、

いかんせんやり方が汚い。

 

私のこところではなく、知人の学校では、

「寄付金が給与から天引きされた!」らしいです。

それもボーナスから一律で10万円も!

 

「寄付」を「天引き」するってとてもおかしいと思うんですが、

それを声を大にして言えない村社会が学校というのもの。

 

ダーツーも務めている大学が○○周年を迎えた際には

寄付を求めるメールが一斉に回ってきました。

サラリーマンですから、リストなんて作られたらたまったもんじゃないと思い、

メールを開いたらそのまま自席からクレジットカード決済で寄付しました。

1万円。

 

するとなんとびっくり、30分もしないうちに寄付関係を担当している先輩から「ダーツーさんが一番乗りでした!」というメールが。。。

 

あーやっぱり誰が寄付して、誰が寄付しないのかはチェックするのね。。。

 

その記録をその後どう活用したかは知りません。

おーこわっ、ですね。

これからの大学受験

こんにちは。ダーツーです。

 

今日は大学入試について書いていきます。

 

今の親世代の方々は、恐らく多くの方が、高校もしくは大学(短大)で一般受験を経験されたと思います。

一般受験とは、いわゆる1回の入試の成績で合否判定するものですね。

 

これについては、昔から賛否両論言われています。

賛成派:受験という目標に向けて頑張った成果を出せる。

反対派:たった1度の試験ではチャンスが少ない。当日に熱を出したらどうするんだ。

というのが一般的。

 

ここではその良し悪しについては議論しません。

 

さらに言えば、読者の皆さん(友人含む)の中で、

推薦入試を使った人も多くいると思います。

指定校推薦が昔からあるもので、AO入試なんかも増えてきていますね。

 

さて、今日の記事は、この推薦入試の入学者数が、一般入試の入学者数を上回ったというお話です。

 

色々なところでコロナ禍による受験業界への影響が言われていますが、その影響を大学業界も大きく受けました。

 

昨年までは一般受験重視(入学者が一般受験の方が多い)の体制をとっていた大学が大半でしたが、

2021年度入試にこれが逆転しました。

いわゆるMARCHクラスでも推薦入試の方が多くなっています。

 

それに伴い、今後大学受験は大きく変わってきます。

特に現在小学生くらいの子どもを持っている親御さんには影響が大きいです。

 

具体的にはどうなるかというと、一般入試から推薦入試への比重が大きくなるにつれ、

評定平均など、普段の学校生活が重要視されるようになってきます。

 

一説によれば、2000年代に入って不良が大きく減ったのは、

高校受験で推薦入試の枠が大きく増えたからと言われています。

つまり、内申点が重要になってきたので、不良にならなくなってきたわけです。

 

これが大学受験にも広がります。

特に高校生になると、学外活動が盛んになりますので、

レベルの高い大学を目指すには、都道府県や国レベルで行っているプロジェクトに参加したことがあることが大きなアドバンテージになります。

留学経験なんかも有利になりますね。

 

そして、そういったプロジェクトは往々にして広報活動をしっかり行う予算が潤沢にありません。

わかりにくい自治体のHPを探したりしないとたどり着かないことが多いです。

 

個人的な意見ですが、これを探すのは親がしてあげるべきだと思っています。

子供の関心事を知り、それを刺激するプロジェクトを探す。

応募するかどうかは子供次第。

というのがこれからの大学受験であり、親子関係になると思います。

 

まず子供の関心事を正しく知ることで、親子の会話が促進されます。

高1、高2くらいであれば、一緒に探してもいいと思います。

Googleの検索の仕方を見せたり、広告の排除の仕方を見せると、

自然とITリテラシーもついていきますし、

ニュースを見て気になった事を自分で調べるくせづけにもつながります。

 

短期集中の詰め込み受験対策もある程度は残るでしょうが、

主流ではなくなってくるのは確実です。

 

是非親子の会話を大事にして、子どもの興味を広げてあげてください。

教育とは子供の未来を創ること。なのに現場は違う。。。

こんばんは。ダーツーです。

 

最近仕事をしていて思ったことを書きます。

 

私は大学の入試課に勤めています。

先日、高校の先生を対象に本学の良さをアピールする説明会を開催しました。

計100名以上の先生方にご参加いただき、盛況に終わりました。

 

もともと本学はグローバルに力を入れており、

2019年に海外大学とのダブルディグリープログラム※を開始したばかりでした。

※日本の大学と、海外の大学、両方の学位(卒業資格)を得るプログラム

 

このプログラムに参加している学生のプレゼンがメインだったわけです。

 

終了後はもちろん、参加いただいた先生方には内容の良し悪しについてアンケートを取っています。

その中でいくつかあったコメントが

「海外大学での経験を活かして就職までつながっていることが知りたい」

というもの。

 

ごく自然な感想だと思います。

 

これに関して

以下が一般的な学生目線のストーリー。

海外留学した→人生経験が豊かになった→人間として成長した→自分にあった企業に就職した

 

一方で世間(受験生側)が求めるストーリーはこちら

海外留学した→人生経験が豊かになった→人間として成長した→その経験を活かして就職した

 

どちらも自然です。なんの疑問もありません。

「自分にあった企業へ就職」と「その経験を活かして就職」の違いだけです。

我々のイベントに対するコメントもよくわかります。

 

では学校の内部ではこのコメントを受けてどう動くか?

※今書いた、学生目線と世間一般の違いはすぐに理解できない人たちです。

 

 

 

留学経験ってやっぱり語学力だよね!

でも語学力だけなら留学しないでもなんとかなるし、偏差値の高い大学の学生にはかなわない。。。

そうか!海外大学の厳しい授業で得たタフさを売りにすればいいんだ!
そうだ!そうだ!タフさを売りにしていこう!

と、私の横で部長が盛り上がっていました。。。

 

 

 

直球でいくと、感じが悪いので共感からの雑談をはさんで、私の言葉。

タフさを活かしたことがわかる就職先ってどこですか?企業名でも職種でもなんでもいいですが、イメージ論のレベルでタフさがわかる就職先ってなんでしょうか?

 

案の定、部長もしばし固まる。

間髪いれず、

それは誰もわからないと思うんです。だからこそ、方針を入試課と就職課で早い時期から議論して、入試広報と就職支援の双方でコンセンサス(共通認識、同意)を取るべきではないでしょうか?

多分、そこで議論しても高校の先生、高校生にまでちゃんと伝わる就職先って、7大商社レベルの大企業、日本でも著名な外資系企業(日本人が知らない外資系じゃ世界レベルでもダメ)、楽天ファーストリテイリングユニクロ)などの日系グローバル企業あたりしかないと思うんです。

となれば、留学前からそういった企業に目を向けさせるようなイベントを開催すべきではないですか?

 

と、言いました。

 

結果的に学生が興味を持たなければそれはそれで良いです。

ただ、学校経営として効果の高い広報戦略がわかっているのに、それに向けた努力をしないのはだめだと思います。

(本当はもっともっと優しい言葉で、もっともっと時間をかけて話しました(約1時間))

 

この私の言葉に対して、部長はものすごく理解を示してくれました。

嬉しかったです。

 

 

 

でも、部長からの返答は

就職課の誰に言えばわかってくれるかな?

就職課の中からそういう事言ってくれる人がいればいいんだけど、誰かいるかな?

でした。

 

これを読んでいる皆さんはわかってくれますでしょうか?

戦っているものが「未来」ではないことが。

 

教育とは子供の未来を創るものです。(多分世界共通)

 

ここで、問題となるのは、「子供」と「未来」の定義。

そして「創る」とは何を指し、何を意味するのか。

これが本質であるはずです。

 

だがしかし。

 

大学職員の仕事においては、

そんな本質は全無視ですwwwwww

 

過去記事にも書きました。

gakkou-why.hatenadiary.com

 

 学校運営における正義は「前例」なんです。

「未来」ではない。

「過去(前例)」が正義。

 

前述の、私が提案した入試課と就職課との議論は、

おそらく3年後くらいに始まるでしょう。

その時には、私はもうほかの事に着目している。

とにかく遅い。

 

見ているものが違います。

 

教育に関して、正しいこと見て、伝えられるのは家庭だけです。

完璧な親なんていない。

子育てしながら、今の子供を見てあげて、子供と一緒に親も悩んで成長すればいい。

 

というのを仕事でしたい。

 

 

 

 

ではまた次回!

学校で働いていて感じる変なプライド

こんにちは。ダーツーです。

 

みなさん社会人になって仕事を持っていると思います。

私も大学で働いていますが、学校に勤めていると不思議なプライドを持つのでお話します。

 

家族や友人と会った時に、仕事の話を少しすることは誰でもあります。

その時、学校に勤めていると、仕事内容(教務課・入試課・就職課など)よりも

学校のイメージの話の方が強くなる傾向が強いです。

 

それ自体は別に構わないのですが、

自分から話す時は自学について謙遜して話します。

・一流校ではないから・・・

・まだまだ世間的なイメージが狙い通りにあがらなくて・・・

・志願者集め頑張ってるけどなかなかどうして・・・

 

まあ、日本人としてはごく自然だと思います。

逆に「うちの学校はすごいから!」みたいなテンションで話されてもちょっと困りますしねw

 

ところが、自分でそんな風に話すのは全く問題ないんですが、

人からそんな風に言われるとなぜかカチンとしてしまいます。

 

先日も妻から

「あなたの大学のウリは何なの?」

と聞かれて、少しカチンとしました。

 

奥さんだから知っててほしいという気持ちもありましたし、

何よりも

「何一つ魅力のない学校に見えるんだけど、実際はどうなの」というニュアンスで聞こえました。

 

自分の器の小ささも感じつつ、同僚と話したらみんなわかってくれたので、

きっと学校に勤めるあるあるなんだろうなーと思いました。

 

学校勤務の人と話す時には、

知名度低いよね

・偏差値低いよね

・悪い噂あるけどどうなの?

といった話題は要注意です。

 

 

 

こちらもぽちっとお願いします。

 

大人と子供の境界線ってどこ?

こんにちは!ダーツーです。

 

今回は、大学に勤め始めてから感じる様になったことを書きます。

それは、「大人と子供の境界線ってどこ?」という話です。

 

私は大学に転職してきて、最初は就職課に配属されました。

学生達の就職指導をメインにしながら、企業からの求人を受け付けることが主な仕事です。

 

企業側からは「推薦枠を設けるので是非良い学生を送ってほしい」といったようなことも言われます。

そんな話をする中で忘れられない事があります。

 

とある中小企業の採用担当の方とそんな話をしている中で、

「具体的にどんな学生が欲しいですか?」と質問しました。

すると答えは予想外に、

「せめて分数や消費税の計算が出来る子をお願いします」

との回答。

 

正直驚きました。

実際、それまでも学生対応している中で、SPIが出来ないといった相談はよくありましたが、企業側からここまではっきり言われたのは初めてでした。

 

私もこの時、なんて受け答えしたかははっきり覚えていませんが、

その後自分なりに考えたことは以下です。

 

【学校側】

少子化に伴い、私立学校を中心に教育サービスが手厚くなっている

・教育サービスの手厚さ=やる事を明確に指示することと思っている学校が一定数ある

・2000年以降、高校までそのようになってきた(確実に)

・近年、大学でもそういった傾向が強くなってきている

 (夢を実現するフィールドが多様に揃っています!的なうたい文句の場合は要注意)

・結果、大学を卒業するまで自分の行動を自分で決められない

 

【家庭側】

・共働き世帯やシングル家庭の増加に伴い、教育は学校が行うものという誤った認識が増えた

・九九どころか、箸の持ち方まで学校が教えるものだと主張するモンスターペアレントが出現

・公立学校はクラス内の偏差値40-45くらいに合わせて授業運営するため、レベルがどんどん下がる

・「子どもの自主性」という名のもとに、子どもを放置する家庭の増加

 

なんていう時代の変化を改めて感じていました。

多分、みなさんなんとなく聞いた事があるような内容ばかりだと思います。

 

ところが、社会人の基準はこの30年で変わったかと言われると、

ほとんど何も変わっていません。

変わったと叫ばれるのは上司と部下の接し方が多いです。

(いわゆるジェネレーションギャップを理由にして)

 

で、何が言いたいかというと、

「大学生まで子供気分」な人がものすごく増えた

ということなんです。

「社会人になったら大人」という認識は昔から今も何も変わらないです。

 

つまり、本人がほぼ無自覚に、いきなり大人として扱われるようになるんです。

本人としては「いや、いきなりそんな事言われてもやったことないし・・・」となるわけですね。

(これ、「最近の若者は・・・」的な記事でよく見る内容ですね)

 

前述の通り、学校側としては経営のために学生確保が必要ですから、

苦渋の決断でレベルを下げてでも入学定員を確保しようとします。

入学時点で学生間に差があれば、学生時代の成長具合も当然大きな差が出来ます。

これが問題なんです。

 

学校側の視点、家庭側の視点、双方を鑑みた時に、

私の意見としては、

「家庭内で子どもを早くから大人として扱うこと」が重要だと思っています。

何歳からか、という疑問は残りますが、いずれにせよ、

学校側に大きな期待は出来ないのは確実です。

過去の記事でも書きましたが、学校側が提供する教育サービスは基本的に「授業」であって、それ以外のものは副産物でしかないからです。

gakkou-why.hatenadiary.com

 

我が家も4歳長男と1歳長女を育てていますが、

長男に対しては「やりたい人が動け」ということを意識して話しています。

子供なので遊びたいことはコロコロ変わります。

その時に「パパ取ってきて~」と何の気なしに言いますが、必ず断ります。

「息子君が遊びたいんだから、息子君が自分で取りに行け」

めんどくさそうにしながら、ちゃんと自分で取りに行きます。

やりたい事は自分でやる。

それが大人の第一歩ではないでしょうか。

 

年齢を重ねるにつれ、やりたい事が複雑化し、やり方がわからなくなる。

その時は、やり方の調べ方を教えようと思ってます。

今のネット社会、ほとんどのことは自分で調べられます。

そんな癖をつけさせるのが大事かなと思って、日々子育てしています。

 

 

余談ですが、進学相談会などで高校生と話をするときにも、この問題提起はよくします。

一般論として、

小学生=完全に子供

中学生=まだ子供

高校生=まだ子供

大学生=子供?大人?どっちもあり?

社会人=大人

の社会認識はほぼ絶対です。

 

では、大学生は子供として接するのが正解か、大人として接するのが正解か。

私は理由を話して大人として接するようにしています。

(社会人になると理由を教えてもらわなくなることが増えます)

高校生にも同じことを伝えます。

そして、これは高校生にとっては、つらい事です。

大人の方が大変ですからね。子どもの方が楽です。

某大手おもちゃ屋さんのトイ○○スの歌がすごくわかりやすいですね。

「♪ずっと子供でいたい~♪」

 

なので、中高大の時代に周りから大人として扱われるか、子どもとして扱われるかで本人の自意識が大きく変わると思います。

 

お子さんの様子を見ながら、出来る限り早い時期から大人として接してあげたいですね。

PTAにクレームを言いたいのに学校側がしっかり対応してくれない!なぜ?

こんにちは。ダーツーです。

 

今日はPTAについて書きたいと思います。

今時期は6月。ちょうど2021年度の役員体制とかを決め終わった頃でしょうか。

色んな所で聞きますが、このPTAという組織には疑問を持つ方が多くいます。

そしてそれを学校側に文句言っても、まともに対応してもらえない!という怒りが散見されます。

 

今回は学校側から見た、「まともに対応しない理由」を解説します。

 

まず、PTAは学校組織かと言うと、違うんです。

学校における外郭団体です。

なんじゃそりゃ?って思いますよね。

 

以下ウィキペディアより抜粋です。

日本におけるPTA(ピーティーエー、英語: Parent-Teacher Association)とは、各学校で組織された、保護者と教職員(児童を含まない)による社会教育関係団体。児童・生徒は、PTA会員ではない。みな等しく活動の支援対象である。任意加入の団体であり、結成や加入を義務付ける法的根拠は無く、全ての児童生徒のための無償ボランティア活動というのが、本来のあり方である。

引用元:PTA - Wikipedia

 

大きなポイントは

①PTAは無償ボランティア活動団体である

②保護者と教職員が同等の立場である

ということです。

 

そして、このウィキの文章でわかりにくいのがココ。

「各学校で組織された」

この一言から、「誰が作ったのか」という質問に対し「学校が作った」と勘違いする方が多いです。

しかし実際は違います。

 

「PTAを作ったのは保護者と教職員」です。

学校ではありません。

わかりにくいですねw

「教職員が作ったなら、学校じゃん!」と思うかもしれません。

そうではないんです。

 

「○○学校」がPTAを作ったのではなく、

「○○学校に通う子供の保護者と、○○学校に勤める教職員」がPTAを作ったのです。

PTA加入条件に「○○学校に通うor勤める」とあるのが混乱する原因です。

 

他の団体を例に考えてみましょう。

身近な例で「マンション管理組合」をあげてみます。

マンションに住むと、そこの管理組合に半ば強制的に加入させられますね。

この加入条件は「そのマンションに住んでいること」です。

隣のマンションに住んでいる人は入れません。

 

ではこのマンション管理組合は誰が作ったのか?

マンション施工会社でしょうか?マンション販売会社でしょうか?

違います。完成して最初に住みだしたマンションの住民達が作りました。

 

PTAも一緒です。何十年も前に日本のどこかからPTAという組織が生まれ、

全国に広がりました。

新設校では開校した際に、保護者と教職員が作ります。

 

PTAがわかりにくい組織となっているのは、前述のマンション管理組合を例にするとこんな状況なんです。

マンション施工会社(販売会社)の社員がそのマンションに住んでいて、その人たちが他の住民と一緒に管理組合に加入しているんです。

この状況がPTAに似ています。

 

本来は同じ、いち住民同士のはずですが、そのマンションを買うときに営業担当だった人が同じマンションに居れば、なんかあったらまずその人に相談しますよね?

それが仮に築15年くらいで「トイレの流れが悪くなったの」なんていう、明らかに老朽化が原因だろうという内容でも、その人に相談しちゃいますよね。

人間の心理として当然だと思います。

でもこれ、相談された側はどうでしょう?

営業担当だから修繕は管轄外。しかも築15年だから施工に問題があったとは考えにくい。

そしたら、「うーん。わかりました。今度の管理組合会議で議題に挙げますか。」という回答になるのは当然です。

一方、この回答に対し、相談した側は「え?なんであなたが動いてくれないの?あなたからこのマンション買ったんだよ?なんで?」という心理になるわけです。

 

これが、PTAと同じ状況です。

PTAの何かに不満を持って、子どもの担任の先生に相談します。

担任「うーん。わかりました。ではPTA会長に伝えておきます」

親「え?担任のあなたが動いてくれないの?あなたの受け持ちのクラスの問題だよ?」

担任「いや、PTAの話は学校側からは意見できなくて云々。。。」

親「どうして?学校のPTAでしょ?学校が動いてよ」

という構図です。

 

PTAは学校外であることを世間一般が認識していないので、このような問題がおきます。

 

ではPTAに不満を持ったらどう動くのが良いか。

それはPTAに直接言うことです。

役員名などは公にされているはずなので、担任の先生を通じて手紙を渡してもらうとか。

小学校であれば会長さんの自宅もわかるかもしれません。

その場合はポストに入れてもいいでしょう。

そんなやり方が確実にPTA執行部に言いたい事が伝わります。

 

次に伝える内容ですが、不満を言うのはもちろんですが、

「代案」を示すようにしましょう。

往々にしてPTA側も色んなことを考えてやっています。

それに対して不満だけ言われても、向こうも腹が立つだけです。

なので「こうしたら良いのではないか?」という新しい意見を入れる様にしてください。

大変恐縮ながら、それがないと子供が駄々をこねるのと一緒です。

 

ちなみに、このPTA問題は裁判になったケースも多くあります。

強制加入や、退会出来ない問題、PTA未加入の家庭の子どもには卒業式で花をあげない、などなど。

熊本PTA裁判 - Wikipedia

訴訟も起きている「PTAに入っていないと子どもに卒業祝い品をあげない」は許されるのか(大塚玲子) - 個人 - Yahoo!ニュース

大阪府堺市保護者会(PTA)裁判の概要 | 滋賀県栗東市PTAと栗東市立学童保育所保護者会の問題

どれを読んでも「PTAという組織の特徴」が大きな争点になっているのがポイントです。

ここの理解がPTAと保護者の相互理解に一番重要なポイントになります。

 

 

 

ちなみにダーツーは大学に勤めているので勤務先にPTA組織はありません。

大学になるとPTAの代わりに同窓会組織があります。

これは大学とは完全別組織となるんですが、やはり不思議なことに同窓会事務所は大学内にあり、かつ家賃なども払っていません。

なので、大学教職員でも同窓会組織が別運営となっていることを知らない人は多くいます。

で、もめ事を起こすのは別組織だと理解していない人達なんです。。。

別組織だとちゃんと理解していると、やり方が色々と変わってきます。

そこをちゃんと出来れば問題になることはほとんどありません。(大学では)

 

それではまた次回!